同期ライセンスを利用して売上を増やす試み
この記事は、2015年6月22日にCD Baby DIY Musician Blogに掲載された記事、”How to hack sync licensing and make more money with your music”の翻訳です。
By Guest Blogger
テレビ番組を観たり、番組の宣伝を観たり、映画を観たりした時、どうやったら自分の曲をサウンドトラックに採用してもらえるのだろうかと考えたことがあるでしょう。そんなことを考えるのは、あなた一人ではありません。シンガーソングライターでもラッパーでもポストロックバンドでも、多くのアーティストが人気のテレビ番組、映画、ゲーム、あるいはCMで曲が採用されることを夢見ています。何しろ、こうした同期ライセンスが実現すれば、家で寝転がっていても大金が手に入るんですから。
インディバンドの曲がテレビや映画で採用されるかどうかは、人脈、交渉、そして宣伝と言った様々な要因がうまくはまった場合にだけ実現します。曲を採用する担当者がどれだけインディミュージック好きだとしても、やる気満々で才能豊かだが無名なアーティストのオリジナルトラックばかりがサウンドトラックに採用されることはありません。よく知られた曲やアーティストの方が、時代を表したり、文化的な出来事を想起させたり、単に曲の知名度を利用しようとしたり、その目的に合致するのです。
とは言え、有名な曲が必要な場合でも、その曲の認知されている音源が最終的に選ばれるとは限りません。場合によっては、曲が有名すぎて飽きられているとか、使用料が高すぎると監督が言い出すこともあります。曲は最高でも、オリジナルの音源が古くさくなっていたり、特定の広告キャンペーンには微妙にそぐわなかったりもします: ジャンルが違ったり、スタイルが違ったり、違う時代を思い出させたり、ボーカリストの性別が合わなかったりもします。そんな時、楽曲を採用する担当者が、その有名な曲のカバー曲をライセンスするという妥協案をそっと勧めるのです。
このように、カバー曲の検索は曲を採用する担当者にとって避けて通れない作業です。まずは信頼できる楽曲カタログを持つ代理店に接触して現実的な使用料と条件を要求します。次にSpotiyかiTunesを開いて、「Fade Into You」(Mazzy Starの曲で米国のテレビ番組でよく使われます)や「Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に)」を検索してどんなカバー曲があるか調べます。そして、該当アーティストあるいはレーベルからその日のうちにライセンス可否の回答が得られるか試すのです。
担当者がSpotifyやiTunesなどでカバー曲を検索しているなら、その結果にカバー曲が表示されさえすればインディミュージシャンにもチャンスがあるわけです。あなたのバージョンがお眼鏡に叶えば、担当者はあなたの音源を使用するためにあなたから同期ライセンスを取得し、同時に曲の所有者であるパブリッシャからも別途ライセンスを確保します。仮にあなたのバージョンが選ばれなくても、誰かがあなたの名前を見て曲を聴くかも知れません。何度も検索結果に表示され、幾つものオンラインの記事で紹介され、何回も直接勧められたら、ある日突然あなたの曲が陽の目を見るかも知れません。そして、ライセンスの常連アーティストであるDigital Daggersが言うように、一度同期ライセンスで成功すると、その後もライセンスが続くのです。そのためにも、自分の連絡先、あるいは自分の代理人として交渉してくれる誰かの連絡先が、Google検索ですぐに見つかるようにしておかなければいけません。
世界中の担当者があなたのカバー曲と出会えるように、iTunes、Spotify、あるいは他のオンラインストアでカバー曲を発売しましょう。
例えばCD Babyと提携したLoudrのようなサービスを使えば、簡単な手続きでカバー曲を合法的に販売することができます。カバー曲は、本来あなたと接点のない新たなファンと出会う助けにもなります。あなたのバージョンの「Take On Me」が新しいファンを獲得し、先月のニュージャージーの結婚式でのギャラよりも多くの売り上げをもたらすかも知れません。
訳注: 日本では、洋楽のカバー曲のライセンス取得についてEasySongLicensingをお勧めしています。
Author Bio: Annie Lin is senior counsel at Loudr. She’s also a former touring musician and CD Baby artist who has worked in music supervision and licensing for more than a decade. When she’s not working at Loudr, she can usually be found at a rock show or record store in San Francisco.
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テレビ番組を観たり、番組の宣伝を観たり、映画を観たりした時、どうやったら自分の曲をサウンドトラックに採用してもらえるのだろうかと考えたことがあるでしょう。そんなことを考えるのは、あなた一人ではありません。シンガーソングライターでもラッパーでもポストロックバンドでも、多くのアーティストが人気のテレビ番組、映画、ゲーム、あるいはCMで曲が採用されることを夢見ています。何しろ、こうした同期ライセンスが実現すれば、家で寝転がっていても大金が手に入るんですから。
インディバンドの曲がテレビや映画で採用されるかどうかは、人脈、交渉、そして宣伝と言った様々な要因がうまくはまった場合にだけ実現します。曲を採用する担当者がどれだけインディミュージック好きだとしても、やる気満々で才能豊かだが無名なアーティストのオリジナルトラックばかりがサウンドトラックに採用されることはありません。よく知られた曲やアーティストの方が、時代を表したり、文化的な出来事を想起させたり、単に曲の知名度を利用しようとしたり、その目的に合致するのです。
とは言え、有名な曲が必要な場合でも、その曲の認知されている音源が最終的に選ばれるとは限りません。場合によっては、曲が有名すぎて飽きられているとか、使用料が高すぎると監督が言い出すこともあります。曲は最高でも、オリジナルの音源が古くさくなっていたり、特定の広告キャンペーンには微妙にそぐわなかったりもします: ジャンルが違ったり、スタイルが違ったり、違う時代を思い出させたり、ボーカリストの性別が合わなかったりもします。そんな時、楽曲を採用する担当者が、その有名な曲のカバー曲をライセンスするという妥協案をそっと勧めるのです。
このように、カバー曲の検索は曲を採用する担当者にとって避けて通れない作業です。まずは信頼できる楽曲カタログを持つ代理店に接触して現実的な使用料と条件を要求します。次にSpotiyかiTunesを開いて、「Fade Into You」(Mazzy Starの曲で米国のテレビ番組でよく使われます)や「Somewhere Over The Rainbow(虹の彼方に)」を検索してどんなカバー曲があるか調べます。そして、該当アーティストあるいはレーベルからその日のうちにライセンス可否の回答が得られるか試すのです。
担当者がSpotifyやiTunesなどでカバー曲を検索しているなら、その結果にカバー曲が表示されさえすればインディミュージシャンにもチャンスがあるわけです。あなたのバージョンがお眼鏡に叶えば、担当者はあなたの音源を使用するためにあなたから同期ライセンスを取得し、同時に曲の所有者であるパブリッシャからも別途ライセンスを確保します。仮にあなたのバージョンが選ばれなくても、誰かがあなたの名前を見て曲を聴くかも知れません。何度も検索結果に表示され、幾つものオンラインの記事で紹介され、何回も直接勧められたら、ある日突然あなたの曲が陽の目を見るかも知れません。そして、ライセンスの常連アーティストであるDigital Daggersが言うように、一度同期ライセンスで成功すると、その後もライセンスが続くのです。そのためにも、自分の連絡先、あるいは自分の代理人として交渉してくれる誰かの連絡先が、Google検索ですぐに見つかるようにしておかなければいけません。
世界中の担当者があなたのカバー曲と出会えるように、iTunes、Spotify、あるいは他のオンラインストアでカバー曲を発売しましょう。
例えばCD Babyと提携したLoudrのようなサービスを使えば、簡単な手続きでカバー曲を合法的に販売することができます。カバー曲は、本来あなたと接点のない新たなファンと出会う助けにもなります。あなたのバージョンの「Take On Me」が新しいファンを獲得し、先月のニュージャージーの結婚式でのギャラよりも多くの売り上げをもたらすかも知れません。
訳注: 日本では、洋楽のカバー曲のライセンス取得についてEasySongLicensingをお勧めしています。
Author Bio: Annie Lin is senior counsel at Loudr. She’s also a former touring musician and CD Baby artist who has worked in music supervision and licensing for more than a decade. When she’s not working at Loudr, she can usually be found at a rock show or record store in San Francisco.